シンガポール長期出張時に注意「租税協定183日ルール」

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シンガポール長期出張時に注意「租税協定183日ルール」

筆者を含め、素人感覚で言うと、「日本で給料受け取って、しかも税金払っているのだから、シンガポールは関係ないじゃん」となるのだが、実はそうではない。
厳密に言えば、海外出張先の国で実際の役務やサービスを提供している以上、滞在期間中に日本で受け取った給与に対して所得税が発生し、日本と出張先の国との二重課税となる。
日本では通常通り年間の所得に応じた税負担があるのに加えて(外国税額控除があるが)、シンガポールにおいても滞在期間中の日本での所得に課税が発生するのだ。
当然これは現実的ではなく、実際は一定の条件下で様々な免税処置が取れられることになる。

非居住者は滞在60日以内なら免税

シンガポールにおいては短期出張者向けとして「非居住者は暦年で滞在60日以内なら免税」となっている。
そのため日本からシンガポールにへの短期出張は、年間60日以内であればシンガポールにおいての所得税は生じないので気にする必要はない。
短期出張でも頻度が高いのであれば、免税ラインの滞在日数を超えることもあり得るので注意しよう。

非居住者は滞在183日未満なら「短期滞在者免税」も

日本とシンガポールの間には二重課税の回避と脱税の防止を目的とした「租税協定」がある。
その第15条は以下の通り。

(a) 報酬の受領者が継続するいかなる12箇月の期間においても合計183日を超えない期間当該他方の締約国内に滞在すること。
(b) 報酬が当該他方の締約国の居住者でない雇用者又はこれに代わる者から支払われるものであること。
(c) 報酬が雇用者の当該他方の締約国内に有する恒久的施設又は固定的施設によって負担されるものでないこと。

分かり易く言うと、出張者(シンガポール非居住者)は下記の条件を満たせたば、所得税が免税となる。
「過去12ヶ月間(年跨ぎも含む)のシンガポール滞在日数が183日未満である」
「給与は日本の親会社が支払う」
「給与はシンガポールの子会社の負担ではないこと」

一般的な日本からの出張者であれば、まず該当すると思う。
出張者の派遣コストを勘案すると際には、これら税金面での配慮が必要となる。
183日を超えて滞在した場合は、非居住者税率(15%)か通常の居住者税率(最大20%)が課税される。
シンガポールへの派遣期間が1年近くに及ぶような場合は課税は避けられないが、半年程度であれば「183日ルール」に配慮した派遣計画を勧める。
税金そのものに加え、課税の対象となった場合の事務処理が日本とシンガポール双方に生じるのでその手間も勘案する必要がある。

日本・シンガポール租税協定本文(外務省データベース)

(本文前半)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/pdfs/A-H7-2003_1.pdf
(本文後半)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/pdfs/A-H7-2003_2.pdf
(改正)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/shomei_51.html

最後に

この記事は税務や会計の素人である筆者の認識の範囲で記述した。
正確な情報を求める場合は、専門の税理士や会計士に相談して欲しい。

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